ビジネス会話のタブー


ビジネスに於いての会話には、話し方を始めとして、敬語(尊敬語・謙譲語・丁寧語)等の言葉遣いに、先ず注意が必要なのは言うまでもありません。然しながら細心の注意を払いたいものとして、当然ですが内容のタブーが存在します。

古来よりお酒の席では、宗教・政治・思想の話題はタブーだとされて来ました。これは勿論、思想信条には個人による違いが、露骨に現われるからに他なりません。従ってこれ等の話題は、ビジネスに於いても同様に御法度です。


この様にパーソナルな部分の話題には、やはり深く立ち入らない心遣いが欠かせません。仮に身内同然の親密な交際を望むのではない限りは、公共の場では避けるのが妥当です。

この他にも女性、中でも若い年代の女性達に、勝手に容貌の優劣を付けるの等も、まさに論外とも言うべきセクハラ行為です。これが年長の女性なら、「又、自分の好みを押し付けて。美醜の基準は人によって違うのに。」と聞き流せるでしょう。しかしこの間迄学生だった世間知らずの女性が、自ら採点される側に立った覚えもないのに、一生懸命働く姿を見られて美のランクを付けられるとしたら、これ程の迷惑な行為はないと認識すべきです。仮に上のランクにされた女性にも、後から内輪での嫌がらせを受ける可能性がありますから、これも迷惑行為です。

又、年配の方等が、出身大学や既婚未婚の別について、尋ねて来る場合が多いのです。然しながら本来こういう話題は、プライバシーの侵害に該当します。時に相手によっては、相当な失礼に当たる場合もありますので、避ける方が無難です。

この他、野球等のスポーツの話題も、避けた方が賢明でしょう。当然、プロ野球であれば、どのチームのファンかで大喧嘩に発展する可能性があるからです。それではWBC等の代表戦であれば、大丈夫ではないかと考えがちです。しかしそこから又、贔屓の球団の話題に移って、長々と野球語りになる様では先が思いやられます。

第一、世の中には、野球に興味のない人も居るのです。それでも相手の好み等がある程度掴めた後でなら、交流を深める契機となる話題でしょう。とは言え、好き嫌いが露骨に現われるプロ野球は、わざわざ提供する話題としては、決して望ましくはないでしょう。

この様に、個人の主観が濃厚な話題、即ち正解のない話題は、価値観が違えば揉める原因となりますから、避けた方が無難なのです。

特にビジネスに於ける会話と、気が許せる友達との会話は、別物だとの認識が必要です。何故ならビジネスマン・ビジネスウーマンとは、気遣いや心遣いのベールで包んではいても、究極のところは企業戦士に他ならないからです。従って足元をすくわれない様に常に気を張って、話し方と話の内容には最大限に注意を払いたい訳です。