口下手克服の第一歩


人間にとっては「話す」という行為は、「歩く」「食べる」という行為と同様で、極めて日常的な行為に他なりません。ところが歩行や食事が下手だと悩む人は、殆ど存在しません。これと比較すると、自称「口下手」や「話下手」等、「話す」行為を不得手と思い込む人は、何故かと思う程に大勢いるものです。

実際には自身の事を「口下手」「話下手」と悩む人は、「話す」行為を意識し過ぎるからだと言われています。


或いは「私は話が上手だと、人から思われたい。」という自意識が、「あがる」という現象を産み出しているとも解釈出来ます。もしここで「人から何と思われようと、何かのエネルギー(神様?)が代理人の私の身体を使って話をするだけ。」と信じたら、「あがり」等は完全に吹き飛んでしまうとも言えるのです。

然しながら「苦手」という意識に苛まれて、余計に緊張して話が不自然になっている人にとっては、何とか救いの手を差し伸べなくてはなりません。

ところが上手な話し方を習得する為には、逆に自身の話し方を意識する過程が第一歩になるのだそうです。即ち、今迄は無意識下にあった自分の話し方を、ここで初めて意識的に自覚するのです。この様に自分の話し方が客観的に掴めれば、何処を治せば良いのかは一目瞭然です。この結果自分の特徴を確認して、不得手な項目から矯正するのが、上手な話し方への道だと言われます。

とかく訓練と聞くと、身構える人が多いかも知れません。然しながらプロのアナウンサーでも、訓練を受ける前の段階では、不自然な部分があったに違いないのです。この様に話す行為を得意とするプロであっても、訓練しなければ上手に話せる訳がありません。それならば求められる程度こそ違えども、一般人でも話が上手になりたければ、やはり一定のレヴェルの訓練は必要になるのです。

この様に、自身の話し方の癖を知り、少し治しながら話す様になるだけでも、人に与える印象は格段に違って来る筈です。
そこで「話が苦手だから得意になりたい!」等決して身構えないで、先ずは自らの話し方を、客観的に意識する段階から始めたいものです。出来れば自分の話す場面をビデオ撮影して、この音声付き動画を再生して視聴すれば、抜群の効果があるのではないでしょうか。